コロナで不安になる、うつうつとしてる、
…一服して落ち着きたい。
これを機に禁煙を、と言われると耳が痛いし、つらい。
やっぱり一服したくなる…ことも。
禁煙は、手洗いみたいに多くの人が簡単にできるものと同じではありません。今すぐしなければいけない、という人ばかりではないはず。
喫煙することがある人の健康のために、今できることがあります。
新型コロナウイルスと喫煙に関する基本情報
新型コロナウイルス(COVID-19)はどこにいるの?
口や鼻からでた飛沫(せき、くしゃみ、つばなど)のなかにウィルスがいて、それが空気中にいたり、皮膚や洋服・物に付着している場合があるようです。大便にも含まれているようです。
どうやって感染するの?
飛沫(せき、くしゃみ、つばなど)や大便に含まれたウイルスが、直接または間接的(手や物から)に口、目、鼻のなかに入ったときに感染の可能性があると言われています。
→①飛沫による感染と②接触による感染
喫煙で感染するリスクは?
例えば
①飛沫による感染
喫煙所が密集していれば、そこで飛沫が口や鼻に入って感染するリスクがあります。
②接触による感染
指にウイルスが付着→タバコの吸い口を指で触る→吸い口についたウイルスがたばこを吸う時に口に入って感染するリスクがあります。
喫煙していると重症化しやすい?
喫煙は重症化と関連性が高いと報告されています。息苦しさ、だるさ、高熱などの症状があるときは、保健所/帰国者・接触者相談センターや医療機関などで相談できます。
喫煙するとき、飛沫による感染リスクを防ぐ方法
どこで喫煙するのがより安全?(①飛沫による感染リスク)
自宅や車のなかなど、ひとりでいられる場所で吸うのがより安全。
<喫煙スペースで吸う場合にできること>
他の人がいるときは、2メートル離れます。それが難しい場合は、少しでも離れたり、人が減るのを待ちます。話したり声をあげたりすることを控えます。マスクを外している時に、せきやくしゃみをする場合、自分の腕で口と鼻をふさぎます。
場所がどこであっても、吸うときには②接触による感染リスクがあります。
喫煙するときに、接触による感染を防ぐ方法
どうやって吸えばより安全?(②接触による感染リスク)
たばこの吸い口部分に(清潔でない)指や物が触れることを防ぎます。
例えば
- 吸う前によく手を洗います(20秒)。
- 喫煙室のドアノブ(要注意)、たばこの箱・自分の服やスマホにウイルスが付着しているかもしれません。手を洗っても、そのあとに何かを触った指でたばこの吸い口部分に触れれば、そこに口をつけることで感染するかもしれません。リスクを下げるには、箱からたばこを取り出すときに、ティッシュを使って一本つまみ出したり、箱を振って少し飛び出た一本を直接口でくわえたりする方法があります。
- たばこを口から離すとき(とくにたばこが短いとき)、吸い口部分を指でつかまない様に注意します。
- 吸う時にたばこを持つ指が口に触れない様に注意します。
- たばこの共有、もらいたばこ、拾いたばこ、一度消して後でまた吸ったりするのは、ウイルスが付着しているかもしれないので避けます。
手巻きたばこを作る場合、吸い口部分に(清潔でない)指や物が触れない様にします。
例えば
- ティッシュなどを下に敷いてその上で作業します。
- 除菌ウェットティッシュなどで、葉やぺーパーなどのグッズが入っている箱や袋の表面をよく拭きます。自分の手もよく洗います(20秒)。
→②接触による感染リスクと、①飛沫による感染リスクの両方を下げることが重要です。
大麻を吸う場合にも共通するところが多くあります。
加熱式たばこで健康リスクを軽減
紙巻き以外のたばこにすると、健康リスクを軽減できる可能性があります
→コロナの感染・重症化の可能性はあります
加熱式たばこ(アイコス、グロー、プルーム、パルズなど)
ニコチンが含まれています。一般的な紙巻きたばこに比べて、健康リスクが軽減することを目指してデザインされたものです。
電子たばこ(ベイプ、マイブルーなど)
ニコチン・タールは含まれません(国内のもの)。いろいろなフレーバーを楽しみます。
加熱式たばこや電子たばこでコロナ感染予防のためにできること
例えば
- カートリッジなどの吸い口部分に指や物が触れることを防ぎます。
- 使い捨てではなく、繰り返し使うパイプやアトマイザーなどの場合、吸い口部分にウイルスが付着しないように注意する必要があります。できれば、吸う前に吸い口部分を食器にも使えるような除菌ウェットティッシュなどでよく拭きます。
②接触による感染リスクと、①飛沫による感染リスクの両方を下げることが重要です。
禁煙も選択肢のひとつ。
自己流で、クリニックで、ガムや薬で…いろいろあります。オンラインの禁煙外来も。
とりあえず今だけ練習してみる、というやり方もあります。地域の保健所などで相談できます。
まだタバコを吸ったことがないけれど、喫煙しようかと考えている場合、できれば吸わないままでいる方が健康に良いです。コロナの状況が落ち着くまでは様子をみることはできそうでしょうか。もし吸うのであれば、一般的な紙巻きのタバコより、電子タバコか、加熱式タバコを選ぶと、健康リスクを軽減できる可能性があります。
喫煙している人を想定して作成したものです。喫煙を推奨/抑制するものではありません。喫煙することがあるという現実のなかで、健康のため/命を守るために今できることをまとめています。また、禁煙に無関心な状態にある人に対して、たばこの害やリスクを伝えて禁煙させようとすることが、行動変容上は逆効果であることも重要視しています。(たばこ・ハームリダクション )
このウェブちらしのPDFファイル版は、こちらからダウンロードできます。
ここでの情報は、2020年5月15日時点において↓の情報などを参照して作成したものです。
厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
国立がん研究センターがん対策情報センター:https://www.ncc.go.jp/jp/cis/index.html
JTサイエンス:https://www.jt-science.com/ja
Australian Tobacco Harm Reduction Association: https://athra.org.au/
カナダ オンタリオ市:Supporting Safer Smoking Practices & Smoking Cessation during COVID-19
https://brainxchange.ca/Public/Files/COVID-19/Supporting-Smoking-Cessation-during-COVID-19-April.aspx
喫煙もするし、ドラッグを吸うこともあるかも。
ドラッグOKトーク ドラッグの話、なんでもOKです。
ドラッグを使うことがある人と、その身近にいる人のためのホットライン
090-4599-6444
番号非通知→184-090-4599-6444
2020年4月1日より当面の期間は、月曜〜金曜(休日のぞく)の12時〜18時にオープンしています。